2006年のタウン誌「弘前」の表紙の写真を、本会を通じて会員の菊池弘保さんと、飛鳥和弘さんが担当し、表紙の弁の補遺を三浦事務局長が担当することとなりました。今年一年もよろしくお願い申し上げます。


10月

元データのみの掲載となります

 ハイタカ・全長32〜39cmの留鳥。低山から平地の林に小数生息する。形や翼下面の斑はオオタカに似ている 。 雄はハトくらいの大きさであるが雌はやや大きい。スズメやシジュウカラなどの小鳥やネズミも餌としている。繁殖期には「キィキィキィ」と鳴く。冬は餌台に来る小鳥を狙って庭先にも現れ、里山のスギやカラマツなどに巣をかける。
 漢字では「灰鷹」と書く。オスの上面が青味を帯びた灰色をしていることによるらしい。ある日のことだ。百沢・岳間山麓にあるカラマツ植林地から飛び立ち、短いはばたきと滑空を繰り返して、開析谷の奥に消えたかに見えたハイタカ二羽だが、それはいつの間にか鳥海山付近を飛ぶ姿に戻っていた。
付記:
 鷲、鷹類の飛翔する姿には天空を支配するという荘厳な営為を感ずる。一方、空中に自己を浮かべ、たたずみ縦になり、横になり、急降下しては緩やかに旋回する。自在に空中に自由な己を確立している。古今、人々はこの姿にあこがれと畏敬を持ってきたのだ。
 山襞や林立する梢にも紛れず、むつまじく飛翔する二羽のハイタカを捉えた写し手の目は確かなものである。そこには決して「自然と乖離させない」という生き物への優しさがにじみ出ている。(三浦章男)


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・なし