2006年のタウン誌「弘前」の表紙の写真を、本会を通じて会員の菊池弘保さんと、飛鳥和弘さんが担当し、表紙の弁の補遺を三浦事務局長が担当することとなりました。今年一年もよろしくお願い申し上げます。


8月

 ハリオアマツバメ・全長21cm・夏鳥として渡ってくるアマツバメの仲間。「ハリオ」の名のとおり尾羽の先が針状に突出している。鎌のような長い羽根をはばたいて飛び回り虫を捕る。
 とにかく高速で飛び回る鳥である。高速ゆえに近いところからの撮影は不可能にちかい。ある程度の距離を保ちながらの撮影となるから難しいのである。
ある夏の遅い午後、岩木山山麓から南に延びて展開する低山の上空、青空の中を高速で縦横に軌跡を描いて飛び回っているのに出会った。その動きは透明な「中空」に「有」と「生命」の存在を十分に知らせてくれるものだ。…間もなく彼等は南に帰る日を迎える。

追記:8月号を手にして「あっ!」という声を思わず発してしまった。何というシンプルな表紙写真ではないか。夾雑物を一切排した透明な大空、その中を音もなく、風のように生き抜いているハリオアマツバメ。孤高な強さも感じてしまった。
 私たちもすべてにシンプル、単純で正直な関係で生きていきたいものだと深く感じたのである。


バックナンバー

1月2月3月4月5月6月7月、8月、9月、10月、11月、12月


おまけ
8月の表紙画像の元データ約76kb