第3回調査登山 ■6月22日■松代(大ノ平)登山道■参加者数6名


いつかはこの仮橋(大沢に設置されてある)も役に立たなくなるだろう。
そうなればただのゴミである。標識と同じように、ゴミにしないために
設置者は恒常的なメンテナンスにつとめなければいけないのだ

※調査および行動

a 松代の登山口から追子森山頂(標高1139m)までの藪化の状況と分岐点(赤沢方面・二子沼方面)の確認
 登山道は廃道となる一歩手前の状態です。昨年までは追子森山頂から長平登山道分岐までが藪に覆われて廃道と化していたのですが、今年は全道がそのような状況です。追子森までは、特にブナ伐採部分の道の消失が甚だしいのです。
 追子森山頂から吊り尾根部分まで進んでみたが昨年付けた「送り(目印の赤布)」を見失うと方向すら分からなくなります。竹藪がきつくはね返されて前進不能となりました。
 刈り払いをして道を確保するかどうかは今後の課題でしょう。他の組織(特に山岳会)との協議が必要となるはずです。

この状況( 追子森山頂から長平登山道分岐まで)に対して次のような意見があります。

(1) 地図や案内書に本登山道の掲載があるのならば、当該自治体、森林管理署、各団体で登山道の確保として、藪の刈り払い程度はしなければならない。

(2) 誰もが登れる登山道をめざす必要はない。どうしても登りたい人は次の状況・条件と自分の力量(体力・技術・経験)を勘案して登ればいい。

(a)「送り(目印の赤布)」があれば登ることが可能であることを確保するために、毎年確実に「送り(目印の赤布)」を補填していく程度でいい。

(b)刈り払われた道や「送り(目印の赤布)」などがなくても登れる人もいるだろうから、何もしないで自然があるがままに回復することに任せるべきだ。これが自然にとってもっとも望ましいことだろう。
藪化が進んでそれぞれへの分岐点の確認は難しくなっています。十分といっていいほどの登山経験があり、山を知り尽くしている同行のAさんに下山時トップをお願いしましたが、その彼でも3回登山道から外れたのです。登山口・追子森山頂間はそれほど場所によっては藪化が進んでいます。その部分の若干の刈り払いをしました。

b 山菜採り等が付けたルートガイド用の大量のビニールテープの確認と撤去
 そのような藪化状態の中で、「山菜採り」がつけた青いビニールの「送り」には閉口しました。彼らは自分たちの帰路を確保するためにそれをつけているわけですから、登山道に沿うということに拘りません。それは自分たちが移動した場所の目印に過ぎないものです。次に来る登山者が迷わないために徹底してこの「送り」を回収しなければなりませんでした。十数mに渡って張り巡らされたり、固く蝶々結びにされたこの「送り」の回収は大変疲れるものでした。

c 古い標識(スキー用)の確認
 この登山道における標識等はこれまで三種確認していますが、今回は写真に示す二種類だけでありました。いずれも「標識」の役割をなしてはいません。かつては樹上に付けられていたものですが今は地面に落ちて腐っています。役割をなさない標識は、「ゴミ」です。スキー用標識写真1写真2、には「弘前ロータリークラブ」という名称が見えます。どこのどういう組織なのでしょう。写真3には既に存在しない「青森営林局」という名称が見えます。

「標識の設置と管理の責任」
 「設置者はその標識の役割・機能を、標識の利用者が存在する限り、確実に保証しなければならない。設置された標識はその意味から設置者によって永遠性・継続性を日々付加されるものでなければいけない。保証と永遠性・継続性を日々付加することが困難または不可能になった場合は速やかに撤去すべきものである。」ととらえることも出来るのです。

d 空き缶等のゴミ拾い 
 登山道入り口付近にあった「ゴミ捨て場」化したところのゴミは撤去されていました。2つ目のブナ伐採地上部(ブナ林入り口付近)は山菜採りたちの休憩場所になっているらしく空き缶等のゴミ捨て場となっています。そこからも大量のゴミを収集しました。