7月7日付 登山道情報

百沢登山道について

 一昨年整備された登山道も大部「定着し」て安定してきた。雨の翌日でもあまり滑ることもなく登り降りが出来る。焼止り小屋から上部の大沢雪渓は例年になく今の時期にしては多い。そのために大沢沿いの登山道も、まだ雪渓に覆われているいるところが多く、雪渓の上を歩くことが強いられる。薄くなっている部分を踏み抜いて落ちないように十分注意してほしい。またここを下山する場合は滑落しないように細心の注意が必要だ。靴も長靴やスニーカーでは「滑落防止」には対応出来ないだろう。滑落して岩や立ち木にぶつかると骨折や打ち所によっては死すら避けられない。先日も雪渓登山の常識からはみ出した服装の短パンでこの雪渓を登っていた人がいたが、すねを出していると転んだ時に「重い擦過傷」を負う結果になる。
 雪渓がまだ厚く大きく多いのは、冬期間西よりの季節風の吹き出しが弱く、大量に大沢に吹き溜まった結果だ。雪解けが遅いせいで、大沢沿いのミチノクコザクラは今が盛りである。水場の錫杖清水は、まだ完全に顔を出してはいない。高さ2mほどの雪渓を降りて、水をくむことになる。左岸を巻いて降りることも出来るが「植生保護」のためにしないでほしい。あと2週間も経てば完全に顔を出すだろう。貴重な水場だ。みんなで清潔を保ちながら、自然の恵みに感謝をして「おいしい水を戴く」気持ちで利用しよう。