岩木山の各登山道情報 (2002年5月29日現在)
印は簡単な花の情報です)


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 6月6日赤倉登山口から登り、大鳴沢源頭部の雪渓をさけて、弥生登山道に回り込んで、そこから山頂を経て岳口に下山しました。出会えた花は次のようなものでした。
(麓から順にタニウツギ・タケシマラン・チゴユリ・ナルコユリ・マイヅルソウ・ミヤマシキミ・ヤブデマリ・*エンレイソウ・ノウゴウイチゴ・*オクエゾサイシン・ヤマツツジ・*ムラサキヤシオツツジ・*ミヤマスミレ・ミヤマハンショウヅル・*タムシバ*シラネアオイ・ツクバネソウ・コヨウラクツツジ・ミヤマカタバミ・オオバキスミレ・*フデリンドウ*コミヤマカタバミ・マルバスミレ・*ヒメイチゲ・ミツバオウレン・ミネザクラ・*ツバメオモト・ミチノクコザクラ・*ミヤマキンバイ・サンカヨウ・ショウジョウバカマ・コメバツガザクラ・イワウメ・アイヌタチツボスミレと続いて山頂はなんと貧弱にもたった一種のミヤマガラシだけ)。

*印は岩木山に咲く花々シリーズに掲載されています。
 特にコメツガの樹下に群生するツバメオモトと山頂直下のサンカヨウは圧巻でした。また頂上近くの岩上ではコメバツガザクラ(岩木山に咲く花・第20回参照)が今を盛りと咲き、イワウメがちらほらと咲き出していました。


(1)百沢登山道 ・・大沢まで積雪はない。大沢は約1.5kmにわたって残雪帯が続く。岩石の崩落箇所があり、きわめて危険。(写真参照) 雪渓は下部からすり鉢を逆さまにしたような形状でとけてくる。そして表面上は小さい穴に見えるが実際は数メートルも深い逆さすり鉢状の穴である。落ちたらはい上がることは出来ない。雪解け水は冷たく全身が浸されると凍死につながる。一見厚いように見えても薄く割れやすい。そのようなところに近づかないこと、耳をすまして水音が足もと近くで聞えれば直ぐに別な場所に移動することが大事だ。
  もちろん錫杖清水は積雪の下、水は飲めない。種蒔苗代上部にも残雪。この残雪・雪渓帯の登り・下りには軽アイゼン・ピッケルは必携。視界が不十分の日とか、足腰に自信のない者は別な登山道を利用したほうがいい。
 *雪渓の登降に必要軽アイゼン(4本爪でどんな靴にもフィットするもの)・軽いピッケル(杖程度の機能が果たせればいいもの)は弘前大学正門前アウトドア・ショップ『オーク』で販売しております。
 なお、その他の必要な登山用具も取りそろえておりますので『オーク』をご利用下さい。
アウトドア・ショップ『オーク』  弘前市富野町6-4  電話0172-36-7982

見られる花
大沢まで:チゴユリ、ナルコユリ、ユキザサ、ハクサンチドリ、イチヤクソウなど
大沢から頂上まで: ミヤマキンバイ、ミチノクコザクラなど

(2)弥生登山道 ・・ブナ林の切れたあたりから残雪。そのため道が寸断されていてルートを失いやすい。耳成岩下部にも残雪。滑落の恐れがある。登り・下りには軽アイゼン・ピッケルは必携。足腰に自信のない者は別な登山道を利用したほうがいい。

ブナ林帯を抜けるまで:チゴユリ、ユキザサなど
山頂まで:コヨウラクツツジ、ミチノクコザクラ、ミネザクラなど

(3)赤倉登山道 ・・大開までは完全に残雪はなく道がはっきりしている。ただし、大鳴沢源頭上部の急斜面には残雪があり、登り・下りには軽アイゼン・ピッケルは必携。足腰に自信のない者は別な登山道を利用したほうがいい。

鬼の土俵まで:チゴユリ、ユキザサ、オクエゾサイシン、ミヤマスミレ、マイヅルソウ、エゾタケシマランなど
山頂まで:ヒメイチゲ、ショウジョウバカマ、ミヤマキンバイ、ミチノクコザクラなど 

(4)長平登山道 ・・スキー場ゲレンデ内のロープがまだ張られていないので、踏み跡を丹念にたどること。ゲレンデの切れたところから道沿いのところどころに残雪があり、ルートを外しやすい。雪の重みで押された樹木・竹が道をふさいで歩きにくい。西法寺森直下と松代分岐付近には大きな雪渓がある。山の神石下のテラスには残雪。ルートを見失いやすいので注意。登り・下りには軽アイゼン・ピッケルは必携。経験の少ない者、足腰に自信のない者は別な登山道を利用したほうがいい。 

スキー場ゲレンデまで:マイヅルソウ、ノウゴウイチゴ、シラネアオイなど
山頂まで:ミヤマカタバミ、イワナシ、ショウジョウバカマ、サンカヨウ、ミヤマキンバイ、ミチノクコザクラなど

(5)岳登山道・・岳温泉から山頂まで残雪はない。ほぼ完璧な夏道状態。

スカイラインターミナルまで:タニウツギ、ウワミズザクラなど
山頂まで:ミヤマガラシ、ミヤマカタバミ、コミヤマカタバミ、ミヤマスミレ、ミヤマキンバイなど
(但し、リフトを利用するとミヤマキンバイぐらいしか見ることは出来ない。)