第十回(二〇〇三年度)総会の報告

 本会の規約には総会の参加者数による成立条件が記載されておりません。今回の総会にはこれが幸いしました。今回もまた会員数の一割に満たない参加者で1年間の活動を審議することになりました。この懸念があったからでしょうか「出来るだけ多くの参加者で総会を開催しましょう。」と一ヶ月も前に、会報で総会の議案を提示していました。しかし、残念ながら懸念が的中してしまいました。参加人数は少なかったのですが、小堀英憲議長のもと、議論には真剣な熱気がこもっておりました。次にその議論・討議の中で決まったことを報告いたします。

1 10周年記念事業について
 @記念誌の発行(03年中か、少なくとも04年9月ごろまでを予定しています。
 名称 岩木山を考える会創立10周年記念誌「運動 10年の歩み」
 内容
 ★巻頭写真(本論に関した写真) ★まえがき (会長・ 顧問等のことば)
 ★本論 T部 運動活動史(意見書・要望書・会報な どを中心にまとめる) U部
シンポジウムの記録
 V部 自然観察会の記録 W部 会員の投稿・寄稿文
 ★あとがき ★編集後記
 *出版費用*
 寄付金・記念事業基金を設立して充当します。
 郵便振替口座および銀行口座を開設し、次の会報で 口座番号等の案内をします。
 A記念講演会とシンポジウム(03年中または少なく とも04年6月ごろまで)

2 鰺ヶ沢スキー場拡張に関わる行政訴訟について
 このことについては行政訴訟については「出来るだけ多くの原告で訴訟を」という
ことが真剣に討議されました。
 会報22号の「行政訴訟・鯵ヶ沢スキー場拡張を許可した県の責任を問う」や会報
25号掲載阿部会長の「行政訴訟に向けて」をよくお読みになって、訴訟委任状を引
き続き事務局宛に提出して下さい。
現在40人程の訴訟委任状提出者がおります。この人たちで提訴に踏み切って、そ
の後から順次訴訟委任者(原告)を増やしていく方向で進めていきます。
 
3 山岳自然と深く関わる山岳会等と連携して破壊実態の把握、監視をしながら本会
として破壊実態の把握、監視、調査目的の登山を実施します。
 実施予定の登山道と実施日(すべて日曜日)
◎5月18日・赤倉登山道
 集合地・赤倉神社前・集合時間・8時30分    リーダー・三浦章男
◎6月8日・岳登山道 
この日は「雪上車利用スキー場」が撤退したスカイライン岳スキー場Bコース中の
「ブナ林伐採」箇所で実生からのブナの調査もします。
◎6月22日・松代登山道  
◎7月13日・長平登山道◎7月27日・弥生登山道
また、岩木町が実施している「岩木山清掃登山」に参加します。7月6日(日)に予定
されています。多くの方の参加をお願いします。
◎8月10日・赤倉登山道◎8月24日・岳登山道  
◎9月7日 ・百沢登山道◎9月28日・長平登山道
◎10月5日・弥生登山道
 同行希望の方は、詳細の問い合わせと連絡を事務局三浦まで5月を除いて、1週間
前までにして下さい。

4 会報の「学習面」を充実し年4回発行します。
 *発行予定日* 
・27号(5/15)  ・28号(8/15) 
・29号(11/15) ・30号(04/2/25)

5 時間をかけて、法人のデメリットや資格を収得した場合のメリットを探りながら
学習して、NPO法人取得の方向で検討します。

6 写真展来場者・アンケート提出者・シンポジウム参加者等で住所・氏名確認が出来
るすべての人に入会勧誘の手立てをとり、行事ごとに「入会勧誘パンフレット」を作成
・配布します。

7 写真展は第10回となるので10周年記念行事と位置づけ、日程は04年2月第
一週の金〜日。場所はNHK弘前放送局ギャラリーとします。主題は「私の岩木山」と
します。
 特設コーナーのテーマを決めて会員同士、今から準備するものとします。

8 シンポジウムは10周年記念行事に含めて考え、テーマ、日程と場所、講師人選
等幹事会が決定します。 

9 自然観察会は春・夏または秋・残雪期のうち、3回実施し、一般参加者を募集しま
す。
 参加する会員は「主催者・リーダー」という意識を持つことが望まれます。

10これまでの実績から、多くの市民が本会を「岩木山の総合研究センター」的存在
として認めはじめました。小・中学校・高校で実施されている「総合学習」への協力とい
うことで、望まれるならば「郷土の岩木山学習」を目的とした観察会を補助し、講座・
講演を実施します。各校に「岩木山学習」等のテーマがあれば協力したい旨の案内を送
付して、打診する予定です。

11 本会のホームページを充実したものにします。02年2月9日にホームページ
を開設から、アクセス数は5月13日現在で17800です。
私たちはホームページを「スピードが要求される情報、意見・主張の掲載場所」「印
刷物で説明しきれない部分のパンフレット代用と活動記録の保管場所」ととらえてい
ます。しかし、現在これに関わっている者は2人だけで手が足りません。お手伝いの
出来る方、事務局に連絡して下さい。

12多岐分野にわたる幹事を増やし、定例幹事会以外の開催を図ります。また、事務
局にあっては増員をめざし、管理事務・編集事務・庶務的事務(連絡・記録・調整・会報
発送)会計事務等の明確化、具体化を図ります。
会報年4回の発行(印刷費・郵送料・封筒代)と自然観察会案内3回(ハガキ代・
印刷費)で予算の五分の三を使っている状況です。これまでは寄付金収入が多少あっ
てそれを充当してきましたが、近年は寄付金収入も少なくなっています。
総会では年一〇〇〇円会費を堅持することを確認しました。また、自然観察会参加費
も五〇〇円据え置きで今年度は実施します。


参考資料 ■ *総会のご案内* ■

 本会の規約には総会の成立条件が記載されておりません。一般的には「会員の過半数の参加をもって成立する。」とかの条文があるものです。ところで、ここ数年の総会参加者数をみると多くて20名を越える程度、少なければ20名を切っております。会員数の一割にも満たない参加者で1年間の活動内容を審議してきたことになります。
  いくら「規制のない自由な会風」だとしても、組織としてはおかしいことではないでしょうか。規制がないからこそ自主が尊ばれるのです。是非多くの参加者で、「自分たちの活動」を討議していきたいものです。あと1ヶ月後の開催です。今から時間を作ってどうか参加されることを切望いたします。
 出来るだけ多くの参加者で総会を開催しましょう。

 2003年度の総会は次の日程で開催されます。

* 日時: 2003年4月5日(土) 午後2時から5時まで
* 場所: 弘前市民会館・中会議室

総会後、場所を替えて懇親会を予定しています。希望者は当日、受付で詳細を案内しますので申し込んで下さい。会費は3000円程度です。
 総会時に次の議案が提案されますので、目を通してから出席して下されば幸いです。


■2003年度の総会に提案される議案■

●A、10周年記念事業について
@ 記念誌の発行
2003年中〜少なくとも2004年6月ごろまでに発行します。
記念誌の内容
名称:岩木山を考える会創立10周年記念誌−運動10年の歩み−
・巻頭写真(本論T部〜W部に関した写真)・はじめに
・本論
T部:運動活動史
1、弥生スキー場開発阻止の取り組み
2、岳登山道尾根ゴンドラ設置構想および 岳スキー場構想阻止の取り組み 
3、鰺ヶ沢スキー場拡張反対・工事差し止め訴訟(鳴沢川を守る会の運動も含める)
4、湯段地区ミズバショウ沼農村公園問題への取り組み 
5、自然保護からみた登山道整備に関わる取り組み
U部:シンポジウムの記録 
V部:自然観察会の記録 
W部:会員の投稿・寄稿文
・あとがき 
監修者・編集委員長・副編集委員長・編集委員5〜8名程度の選出決定をいたします。
どなたでも歓迎します。
出版費用 
 会費・寄付金の一部を充当するほかに記念事業基金を設立して充当します。
A 記念講演会とシンポジウム
(2003年中または少なくとも2004年6月ごろまでに実施します。)

●B、会として行政訴訟を提起し、出来るだけ多くの原告を組織すること
 100名を越える原告団の編成を総会後一ヶ月間で完了したいと考えます。本会には
鰺ヶ沢スキー場拡張反対署名で約14000筆を集めたという実績があります。行政訴訟
の意義を十分に理解して、反対署名時の意気込みと行動力で取り組む必要がありま
す。原告になろうとお考えの方は総会時に先の会報に同封の訴訟委任状をお持ち下さ
るか、事務局に早めに送付して下さい。
(委任状は「オーク」にありますので利用下さい。)
@ 会員に対してA会員以外の人に対してB マスコミに対しての取り組み…

●C、岩木山に関わる山岳自然の破壊実態の把握、監視、阻止と山岳自然の保護、さ
らに破壊された自然の再生への取り組み 
@ 山岳自然と深く関わる山岳会等と連携して破壊実態の把握、監視、調査集団を組
織します。
A 破壊実態の把握、監視、調査目的の登山を実施します。(4〜10月まで、月に1回
程度を目処として、年度当初に日程、登山道、集合場所、リーダー等を決めて会報27
号に提示する予定です。)
B 自然再生への取り組みとして、「雪上車利用スキー場」が撤退したスカイライン
岳スキー場コース中の「ブナ林伐採」箇所で、実生からのブナ生育調査を実施しま
す。

●D、行政(特に岩木山の当該自治体)との連携
@岩木町が岳地区に計画している「登山者のための休憩施設」の内容・運営等に積極
的に関わっていきます。(岩木町から協力を依頼されています)
A岩木町が年1回実施している「岩木山清掃登山」に会として参加します。

●E、本会が自然再生推進法にいう「自然環境に関し専門的知識を有する者等の地域
の多様な主体」となるための取り組み
@ 自分の得意分野で会員向けの学習会を設定します。
A できればNPO法人資格を収得したいと考えます。

●F、訴訟に向けて会員を増やすことが必要です。会員を増やす取り組み
@ 写真展来場者・アンケート提出者・シンポジウム参加者等で住所・氏名確認が出
来る人に入会勧誘の手立てをとります。
A あらゆる行事ごとに「入会勧誘パンフレット」を作成して配布していきます。

●G、写真展について
 第10回目となるので10周年記念行事と位置づけて考えてもいいと思います。主題は
「私の岩木山」とします。特設コーナーの主題を決めて、会員同士総会後から準備す
ることとします。

●H、シンポジウムについて
 これは10周年記念行事のAに含めて考えてもいいと思います。それによって日程と
場所、主題の決定、講師人選をすればいいでしょう。

●I、自然観察会について
 春・夏または秋・残雪期の年度内3回を実施します。総会では今年、春開催の第29
回自然観察会について具体的に提案をいたします。

●J、岩木山の自然を守ることの具体的な啓蒙活動を組織する
 小学校・中学校・高校で実施されている「総合学習」への協力ということで、「郷
土の岩木山について知ろう」を目的とした出張講義や講演などを実施します。
 津軽地区一円および市内の各校に「総合学習」計画に組み込むことが可能か、また
は「岩木山学習」等の学習予定があるのであれば協力したい旨の案内を送付して打診
いたします。

●K、ホームページ「岩木山を考える会」をより機能的に充実したものにする取り組

ホームページを2000年2月9日開設からのアクセス数は、03年2月21日の午後6時現在
で16,277でした。特に02年のアクセス数は10,000を越えるほどです。今後ますます活
用される分野なので、会活動の啓蒙・宣伝のために編集と管理機能を充実させたいと
考え、次のことを提案します。
@編集委員会の設立。A編集と管理という役割の明確化。B人員の複数化と強化。

●L、幹事会と事務局の充実を図る
 これらの実現のために次のことを提案します。
 *幹事会
@幹事の増員。A幹事会の月複数回の開催。B多岐分野にわたる幹事選出。C現場等
に出向ける幹事の選出を心がける。
*事務局
@事務局員の増員を図る。A管理事務・編集事務・庶務的事務・連絡、記録、調整的
事務、会計事務等を明確にし、個人的に役割を具体化する。B事務局会議を3ヶ月に2
回程度開催する。Cホームページ編集・管理委員会と連携する。

●M、副会長の人選について
 昨年の総会では規約の改正だけで終わっています。副会長は現在は不在です。